減築について実例とともに徹底解説!

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
天野の家/減築リノベーション, 加藤淳一級建築士事務所 加藤淳一級建築士事務所
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減築に近年注目が集まっているため、それについてすでに知っていたり、実際に行ってみようと考えている方もいらっしゃると思います。しかし、なかなかどのような事が可能で、どのようにその魅力を活かせばいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、減築について実例とともに徹底解説していきたいと思います。実際の例を参考に、住まいを小さくするリフォームについてイメージを膨らませていきましょう!

減築とは

減築とはそもそも、家の床面積を減らしながらのリフォーム・リノベーションのことを言います。家の床面積が小さくなることから、一見デメリットがなく損をするようなリフォーム方法かと思われるかもしれませんが、実際には現在や将来のライフスタイルに合った快適でゆとりのある生活や空間を生み出してくれます。次からは、実例とともに減築でどのようなことが可能になるのか、そしてそれがもたらしてくれる魅力や効果について見ていきましょう。

写真:morimoto atelier

2階建てを平屋にして中庭を明るく風通しの良い空間に

こちらのEU建築設計が手掛けた住まいでは、もともと2階建てであった納屋をコンパクトな平屋に減築していますが、それによって中庭により光が差し込む明るさと風通しの良さをもたらしています。建物の高さ方向が低くなることはもちろんですが、横方向にもコンパクトになることによっても、住まいの屋外スペースの快適性を向上してくれます。また、平屋になることで階段を上り下りする必要もなく、そこでの暮らしもより楽で安全にしてくれます。

写真:中村大輔/中村写真工房

車椅子でも生活できるようなバリアフリーの住まいへ

2階建てから平屋へと減築されたこちらの木の家設計室 アトリエ椿が手掛けた住まいでは、バリアフリーで車椅子でも暮らしやすいようにリノベーションされています。2階部分がなくなることで、階段を上り下りする必要もなくなりますし、こちらではさらに、引き戸を取り入れながら車椅子でも開け閉めしやすい扉としたり、デッキにスロープを設けることで、段差の大きな玄関を使わなくても楽に家を出入りできるようにデザインされています。バリアフリーの住まいについては、「段差が少なく暮らしやすいバリアフリーの家5軒!」も参考にしてみて下さい。

増築された部分を減築して耐震性向上

子どもが増えるなどして家を増築したという住まいも多いと思いますが、その中には増築によって家全体の耐震性が低下してしまっている場合もあります。こちらの住まいでは、子育てを終え、物置となっていた2階の増築部分を減築することによって、現在や将来のライフスタイルに合った住まいとするとともに、耐震性を向上させています。こちらではさらに、耐力壁を増やしたり、セメント瓦からガルバリウム鋼板の屋根とすることで軽い屋根とすることでも耐震性能を高めています。

2階部分を減築して光庭を設ける

隣接する建物が間近に建っていることから、部屋の中に光が入らず昼間でも照明が必要となる住まいもあると思います。その場合、トップライトを設けたり、吹き抜け空間をつくるなどして室内を明るくすることもできますが、減築もその解決方法の1つとなります。こちらの住まいのように、2階部分を減築し、光庭をとることで室内を明るくするように考えられているとともに、その光庭の近くの床をアクリルで仕上げることで、下の階にも明るさをもたらしています。

階段勾配が緩やかな余裕のあるプラン

減築によって床面積が減るということは、その分だけ空白となる空間が生まれ、住まいに余裕をもたらしてくれます。室内空間をコンパクトにして、屋外スペースにウッドデッキを設けるなどして、ゆとりのあるプランとすることもできますし、こちらの住まいのように、もともとあった床の間を取り除き、その部分を吹き抜けとすることで、階段を緩やかな勾配にすることもできます。

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