狭小住宅の家づくりで知っておきたい6つのポイント

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
House in Tamatsu(玉津の住宅), 井戸健治建築研究所 / Ido, Kenji Architectural Studio 井戸健治建築研究所 / Ido, Kenji Architectural Studio Nhà phong cách tối giản
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狭小住宅で街中の利便性に高い場所に家を構えたいと考えている方も少なくないと思います。家は狭くなりますが、それは建築家の巧みなアイデアと設計でカバーできるという思いを持っているかもしれません。もちろんのそうですが、それには限度がありますし、またカバーできない点もあります。そこで今回は、後になって後悔せず狭小住宅の家づくりを上手く進めていく上であらかじめ知っておきたいポイントを紹介していきたいと思います。

狭小住宅の縦に長い動線でも住みやすい間取りに

狭小住宅を選ぶ前にまず知っておきたいことが、建物の各階の床面積が狭いことから、住まい全体で十分な床面積を確保するために2階建てや3階建てといった階段の上り下りが多くなる縦に長い動線の家となることです。そうしたことから、より住みやすい家にするには上下の移動をなるべく楽にする間取りにしていくことです。買い物の重い荷物を楽に運ぶためにキッチンは1階に配置したり、頻繁に利用しない趣味の部屋や収納スペースを3階にしたりとそれぞれのライフスタイルも考慮しながらプランニングしていきましょう。

写真:笹倉洋平

部屋を広く見せる工夫

部屋が狭くなってしまうことは避けられませんが、普通の家のように部屋を間仕切り壁で次々と仕切ってしまうと、圧迫感が生まれ実際よりも狭いと感じてしまいます。狭小住宅では出来るだけ部屋を広く見せる工夫を行っていくことも大事になります。例えば、高さ方向に余裕があれば吹き抜けを設けて空間にゆとりをもたせることもできますし、スキップフロアも住まいの空間を上手く活用していく効果的な方法となります。

近隣トラブルを防ぐ騒音対策

狭小住宅の多くは建物が密集する地域に建てられ、隣家とともに非常に近い距離で建ち並ぶことから、それぞれの家庭の生活音が隣家の騒音となってしまう可能性が大いにあります。土地が狭いことから建物配置で解決できるわけではなく、間取りの工夫や外壁の防音性能を高くするなどして対策を講じていきましょう。防音については、「防音性を上げてストレスのない落ち着ける住まいに!静かな住宅にするために知っておきたい6つのこと」も是非参考にしてみてください。

建物が隣接することによるその他の注意点

建物が隣接すると言っても、敷地境界線から外壁までは50cm以上の距離を開けることが法的に決められているため、建物間に隙間があることは確かです。しかし、隙間が狭いことで騒音の他にも注意点が存在します。それが、外壁のメンテナンス時の足場を組むスペースと室外機の設置スペースです。足場は50cm幅があれば組むことは可能ですが、作業効率を考えるとより広い方が適していますし、室外機の場所によっては隣家の迷惑になることや、ショートサーキットによってエアコンの効率が低下してしまう可能性もあります。

地震に対してより強い住まいに

先に述べたように、各階の床面積が狭い狭小住宅は、階数を増やすことで住まい全体の床面積を増やしていきます。そこでポイントとなるのが、地震に対してより強い住まいにしていくことです。高層ビルの上階で揺れが大きいことをご存知の方もいると思いますが、建物は高くなるほど重心も高くなり、地震の揺れでそうした建物はより大きく揺れることになります。万が一の大きな地震に備えながら、自宅だけでなく、隣の建物にも被害を与えないようにしっかりとした地震対策を講じていきましょう。こちらのスタジオ4設計が手掛けた住まいのように、鉄筋コンクリート造であれば耐震性も十分に確保できるとともに、防音性も木造に比べると高い住まいにすることができます。

建物自体にかかるコストを抑えていく

土地が狭く、設計の難しい条件であることから、狭小住宅における土地代は同様の立地で通常の広さの土地よりも割安になるでしょう。しかし、これまで挙げてきたようにその分快適な住環境に建物をデザインしていくには建物自体に工夫が必要で、それは建設費用のアップにつながる可能性があります。特に工事車両が敷地の側につけられない場合や足場のスペースが狭い場合は工事の負担が増え、人件費が増えてしまうことになります。そうした点も考慮しながら、敷地選びからコストを抑えていく家づくりをしてみて下さい。

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