築年数の古くなったマンションを、改装して価値を上げることをリノベーションと言います。中古物件を購入し、リノベーションすることもありますが、ここ最近はリノベーションをしてから販売するという事例も増えています。物件自体が魅力的になることで価値が上昇し、また購入後すぐに生活をスタートすることも可能です。そこで、万人受けの無難さよりも、その物件自体の持ち味を生かし個性を引き出したのが株式会社しあわせな家の手がけた今回のプロジェクト。大人目線ではなく、子どもの視点から見たワクワク感をめいっぱい詰め込みました。
フローリングのリビングに隣り合う和室、とごく一般的な間取りの一室でした。建具の高さもひと昔前のままで、現代のライフスタイルには中途半端な状態です。
この家のテーマとして、「メルヘン」というキーワードが設定されました。子どもから見てワクワクするようにという思いが込められたテーマにより、黄色のモザイクタイルをあしらったオリジナルキッチンが設置されています。ホワイトのシンクと優しいイエロー、壁面の淡いブルーと明るくなるようなカラーでコーディネートされています。思わず子どもがお手伝いしたくなるような魅力が引き出されました。
構造上外せない梁の部分はマルチカラーでアクセントをつけられました。線のランダムなボーダー柄によって、単色だと存在感が出すぎてしまいそうなところを軽やかな印象に和らげることに成功しています。リビングは淡いブルーのカーペット敷きが採用され、足触りが良い空間になりました。また、このブルーは海をイメージすることでインテリアのテーマ性を引き出しています。奥に見えるブルーのスペースは、隠れ家のようなロフトです。リビングにいながら子どもの笑い声が聞こえてくるようです。
リビングと廊下をつなぐロフトスペースは、上下2段になっており、登ったり、潜ったりとまるで隠れ家のように遊ぶことができるスペースです。そのほかちょっとした収納スペースとしても重宝するでしょう。船をイメージした空間だというこのロフトは、白い壁では生まれない子どもの発想と創造力を引き出す効果が期待されています。どんなことを発想し、未来につなげていくことができるか、この家に住むのが楽しみになるに違いありません。
ロフト内部の壁面もブルーカラーになっていて、マリンライトがより雰囲気を引き立たせています。リビングのエメラルドグリーンの海へ向かって出航する船をイメージするようでもあり、内部は海に潜った潜水艦のようにも感じるかもしれません。限られた空間だからこそ、生まれるアイデアは無限です。自分のお気に入りのスペースができ、上手に片づけをするきっかけにもなるでしょう。子育て世代の住む住まいには、こうした遊び心があるとより子どもがのびのびと成長できるきっかけが生まれるのではないでしょうか。
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